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「ありの行列」3年国語 説明文の論の進め方の学習。「一番大事な文」を 選ぶ。


スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)


授業TCは参考例です。実態やアイデアを加えオリジナルの授業を! 


この単元では中心となる語や文をとらえ段落相互の考えて文章を読むことを目標としている。
 そのために各段落でなぜありが行列を作るのかという「問い」に対して「答え」がどのように論理だてられているかを考え各段落の一番大事な文を選ぶことで論の要点や進め方を学習する。
 
実験の様子が書かれている四段落の授業を考察しよう。大事な文と大事な言葉はどこかを考える授業だ。

 

 復 習

本文を音読した後一段落からの復習をする。
 
T:  大事な文をぬきだすことを三段落まで頑張ってきました。一段落の大事な文と言葉は?
 
C:「なぜ、ありの行列ができるのでしょうか。」 ・・・です。
C: 目が見えない・・
  
T:  「できるのでしょうか?」ときいている文は一言でいうと何ですか?
C:「問い」です。
 
T:  そうですね。では二段落はどうですか?大事な言葉でもいいよ。
C:「ありの様子を観察しました。」
C:(ウイルソン)っていう人の名前が大事。
 
T: はい。三段落はどうですか? 
C:  「はじめのありが巣に帰るときに通った道すじから外れていないのです。」が大事な文です。

初めの課題

 
T: そうでしたね。今日はその次の四段落です。この段落はいくつの文がありますか?
C:  九個の文があります。
 
T: ではその中で一番大事な文をみつけましょう。教科書の文に線を引きましょう。
C: 一つだけ選ぶんですか?
 
T: いくつでもいいですが「一番大事」だから一つか二つかな。では読みましょう。 

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C: ぼくは最後の文「ありの行列はさとうのかたまりがなくなるまでつづきました。」を選びました。
 
T: ここを選んだ人はほかにいますか?
 
C: 同じです。石を置いたのに三段落と同じ結果だったからこの文にしました。
 
T:   他を選んだ人は?
 
C: 私は初めの「次に、この道すじに大きな石を置いて、 ありの行く手をさえぎってみました。」を選びました。わけは・・三段落と違う実験のことを言うからです。
 
C: ぼくもです。「さえぎる」ってとこが大事だと思いました。
 
T: 三段落と違うことはどのことばでわかる?
C:   ・・・・・
 
T:   では読みましょう。
C:「さえぎってみました」。の「みました。」
C:  ・・・・ 
T:   読みましょう。
C: はじめに書いてる「次に」もこれからちがうことをすることがわかります。
 
T: なるほど。他を選んだ人はいますか?
 C: 「ようやく、一ぴきのありが、石の向こうがわに道のつづきを見つけました。」を選びました。
 
C: 私もです。「ようやく」っていう言葉がやっぱりなっていう気持ちが
でてるから大事だなと思いました。
 
C: それより・・・気持ちは出てるけどその次の「他のアリたちが・・」
っていうところの方が大事だと思います。なぜかというと「行列」だから。
 
T:   もう一度読みましょう。
 C: 「目的地に着くとありは、さとうのつぶをもって、巣に帰っていきました。」はありのさいごのすがただからありのすごさがでているから
この文だと思います。
 
C: ありのすごさは、やっぱり最後の文の方がさとうのかたまりがなくなるまでつづいてることだからこっちのほうがすごい。
 
C: それより「行列」が大事だから・・「行列」っていう言葉が入っている文の方がいいと思います。
 

第2の課題

 
T: この説明文の「問い」をもう一度声にだして読んでみましょう。
 
「なぜ、ありの行列が
 できるのでしょうか。」
(一斉読み)

 

T: この答えはどこに書いてあるの?
 
C:   ・・・・・
 
T:   後の文も読みましょう。
C: 答えは五段落からあと
C:   おしりのところからとくべつのえきを出すって書いてあります。
C:   これが答え・・?
 
T: では四段落の実験は何をしたの?
C: ありは目が見えないと思っていたけどほんとは・・石がみえるのかもしれないとか考えて観察していたら・・ウィルソンが・・ありは目は見えないけど道しるべになるものをつけたと思ったって書いてあるから。
 
T: その道しるべがおしりから出すえきってことだね。
C:   「道しるべ」は大事な言葉だと思います。
C: だから四段落の大事な文は「ようやく、一ぴきのありが、石の向こうがわに道のつづきを見つけました。」かなと思います。目が見えてないことがわかったところだから。
 
T:   道しるべの道? 
C: その次に「まただんだんに」って書いてあるのも道っぽいよ。
 

まとめ

T: よく考えました。でもずいぶん意見が分かれているね。では書き抜くのではなく、まとめた一文を作ってみましょう。
 
C: 「道すじに大きな石を置いても、ありの行列はさとうがなくなるまでつづいたが・・そのようすから・・道しるべになるものを・・つけておいたと・・・ウイルソン考えた。」
 
  先生が板書する。
道すじに大きな石を置いても、ありの行列は砂糖がなくなるまで続いたが、その様子から、道しるべになるものをつけておいたとウィルソンは考えた。

 

C: いいと思います。ちょっと長いと思います。

C: 5段楽の内容が入ってしまっていると思います。
C: すこしけずって・・「道すじに大きな石を置いても、ありの行列はさとうがなくなるまで続いた」はどうですか。
 
いいねーという声
 
T: いい話し合いができましたね。「ようやく」とか「次は」とか「行列」とか「道」「まただんだんに」とか大事な言葉も見つけることができました。この作った文は宝物だねー。
ノートにきれいな字で書きましょう。
 

【授業の考察】

 
大変難しい授業であった。子どもたちの選んだ「大事な一文」は複数あった。それぞれがその子なりの読みに自信をつけて発言しているので、先生は1つに限定できないと判断した。その子によって大事な文は違うのだろう。話し合いを活発にすることで読みが深まっていることがわかる。先生は一歩踏み込んで最後に一文にまとめて見ようと投げかけた。挑戦だ。それを受けてさらに話し合い、文を削ることになった。読みが深まっているから子どもたちはジャッジができたのだ。
 
先生は発言が停滞してきたときや流れが重要な部分になった時、常に「読みましょう」と繰り返している。
また子どもたちは読めば絶対答えがわかると信じているのがわかる。
その度にシンとして黙読に入る。だから言葉に敏感で様々な角度から答えを導き出そうとする。
また道筋が外れそうになっても細かい反応や意見の交流が続き、子どもたちで本来の考えるべき道筋に戻そうとする動きもあった。
 
この単元の初めから「大事な文」にこだわって読み込み、組み立てた成果が出ていると思う。日頃の積み重ねはこの様な力を発揮する。

授業は難しい。

先生がんばれ!

明日も元気で。

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