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「ふりこのきまり」理科5年 単元展開を工夫すると焦点化が進む


スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)


授業TCは参考例です。実態やアイデアを加えオリジナルの授業を! 


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振り子の動く様子を調べ、振り子の運動の規則性についての考えをもつことができるようにする。おもりの重さや糸の長さなどを変えて実験をする中で、糸につるしたおもりが1往復する時間は、おもりの重さなどによっては変わらないが、振り子の長さによって変わることを学習する。

5年生では「植物の発芽や成長」「流れる水のはたらき」の学習で、実験の際には「変える条件は1つだけ」と言う条件制御の考えを学んでいる。これは定着が難しいと言われているので伝え続けなければならないが今回の実験でも大切なポイントになる。

予備実験を重ね、単元展開を工夫して取り組んだ授業を考察しよう。今回は授業の成果の解説を前半に示した。

 

 

 授業の成果 単元展開の工夫

子ども達に「気付き」「疑問」「考えてみたい」という問題意識をどう持たせるかは単元の導入のあり方にかかっている。遊びの要素から入りたいところだ、あまり身近に見当たらない。本授業では、前時に

単元の導入「1秒で1往復するふりこ」を作る授業

を2時間扱いで設定している。これは「振り子の周期」に視点を向けさせるためだ。実際、試行錯誤するうち自然に「振り子の長さ」「おもりの重さ」「振れ幅」などを変えて振り子を振らせようとしていた。そこから「振り子が1往復する時間と3つの条件にどのような関係があるか」という学習問題につながっていた。この時間は2時間で完結していたが、この時間が終わった時、子ども達の問題意識は次のような内容だった。

第2時 工夫して1秒振り子を作ろう 交流の様子

  • 同じ長さだと同じように振れてそうだ
  • 長い振り子はゆっくり振れているようだ
  • 短い振り子は早く振れているようだ
  • おもりの重さが変わっても振り子の振れる速さは変わらないのではないかな
  • おもりを重くすると大きく動くのかな。関係なさそうに見える。
  • 大きく動かすと大きく振れているみたいだ
  • 細かく動かすと小さく振れているみたいだ
  • 計りかたによって違いが生じるのはどうしたらいいか
  • おもりの結び方によって結果が違っていた。振り子の長さが違うからか

 3つの条件がぼんやり浮かんでいる。

用語の確認と条件制御

また実験をする上での注意なども見えている。ここで用語について話題にした。今後の交流や共有のために大切だ。

T: 「大きく動かす」と言っていたけれど、これは「振り幅」と言って振り子の角度を意味します。「振り幅」で覚えましょう。糸の長さは「振り子の長さ」で表します。

計り方の癖などがあるからこういうことで出てきたズレのことを「誤差」と言います。

最後に次時以降の実験についての計画を立てた。

T: 一番初めに何を調べますか

と先生がたづねると「長さ」「おもりの重さ」「振り幅」の順番が決まっていった。ここで

条件を制御してきちんと調べよう

という号令とともに次の時間の実験計画を立てることができた。単元の初めにこの授業を持ってきたことで、実験の方法を細かく決めることができ、実験の失敗や授業時間が大きく伸びてしまうことを避けることができている。また子ども達の思考の流れが焦点化しやすくなっていることがわかる。

各実験の支援

  • 実験結果を表やグラフなどを使って適切に処理し考察できるようにする。
  • 実際にかかった時間と計った時間との間に生じる誤差を小さくするために平均をとることにより正確な結果を得ることができると伝える。電卓の用意。

授業の流れ

本時のめあてと予想

本時のめあて

「振り子の長さによって,振り子の1往復する時間はどう変わるか調べよう。」

 

T: 前時ではどのように予想していましたか?

C: 振り子の長さによって時間が変わる。

C: 振り子の長さを短くすると振り子が1往復する時間は短くなる

C: 振り子の長さを長くすると振り子が1往復の時間は長くなると思う。

実験計画

T: では実験計画を立てよう。まず変える条件は?

C:  振り子の長さ

T: 変えない条件は?

C: おもりの重さ

C: 振れ幅

T:  そうだね。おもりと振れ幅の条件を変えないこと、制御することで正しい結果が得られるということです。振り子の長さはそれぞれグループで決めましょう。1メートルを超えると実験しづらいのでそれを超えないように。質問はありますか?前の時間の1秒振り子での振り返りにこんなことが書いてありました。

実験のたびに少し結果が違っていたのはストップウオッチのタイミングが遅かったり早かったりしたせいかわからなかった

誤差が出るってことですね。どうしたらいいと思いますか。

C: 1往復の時間は短いので10往復の時間を測ったらいいと思います・

C: 1回だけ計るのではなくて何回も計って10で割って平均をとったらいいと思う。

C: 10往復の時間の平均ですか?それとも1往復の時間の平均ですか?

C: 10往復を5回計ってから全部足して5で割って・・10往復の平均を出して、・・そのあとで何秒って出てきた数字を10で割って1往復の平均を出す。

ややこしいなあ・・の声

T: ややこしいね。時間との戦いもあるからグループで協力しないとダメだね。

C: 10往復3回でもいいですか?時間がなければ・・

T: それは多ければそれだけ誤差が少なくなるってことだけど、グループの実験の進度に任せることにしましょう。

C: 振れ幅は変えないならば何度にするかクラスで決めておいた方がいいと思います。

C: 糸が緩んだりして失敗が多いから45度よりも小さい方がいいです。

   45度でもちょっと心配・・という声。30度ぐらいが言い・・の声

T: では30度でいいですか?

   いいです・・・の声 多数

T: ワークシートにまとめておきましょう

私の予想 (             )

条件制御 振り幅30度 おもりはナット1つ

誤差対策 10往復✖️(  )回  平均(  )秒

     1往復=(   )秒

振り子の長さ (   )cm  (   )cm  (   )cm

 T: グループ全員が書けたら実験しよう。

実験・交流

  • 実験結果は、黒板前に貼られているグラブにグループ別の色シールを貼るという方法で共有した。
  • 振り子の長さ以外は条件を揃えたことで前時よりは混乱なく実験が行われた。振り子の長さは 25cm 50cm 100cmが多かった。計算がスムーズに行き時間ができた班は75cmも行っていてグラフにも表していた。
  • 10往復は9班とも3回以上実験できていた。班によっては手際良くすべて5回ずつ行った班もあった。
  • 誤差が出ないように操作の仕方に工夫が見られた。
  • 平均の計算に思ったより時間がかかったので、先生が全班に電卓を与えた。その後はグループで計算が間違えないように電卓を何度もたたき結果を出していた。 
  • 結果は       25cmは約1.02秒前後  50cmは約1.48秒前後  100cmは2.03秒前後

 まとめの交流

C: 結果を見ると誤差は大きいけど振り子の長さが長ければ、1往復する時間が長くなることがわかる

C: 振り子の長さが2倍、4倍になると、0.5秒ずつ1往復の時間が長くなっている。

T: 結果をワークシートにまとめよう。

授業は難しい。

先生がんばれ!

明日も元気で。

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